第13回 復興拠点づくりと多文化共生(2021年6月21日)
第13回 復興拠点づくりと多文化共生
第13回の講座は、2021年6月21日(月)19時からオンライン(YouTube Live)で開催しました。
講演いただいたのは、認定NPO法人「茨城NPOセンター・コモンズ」の代表理事を務める横田能洋(よこた よしひろ)さん。
「復興拠点づくりと多文化共生」をテーマにSDGsについて、2部構成でご講演いただきました。
司会進行は、筑波大学生命環境系教授の田村憲司先生。
第1部 復興拠点づくり
「茨城NPOセンター・コモンズ」は、NPO法人の設立支援を行うとともに、2011年3月の東日本大震災など数多くの災害支援に関わってきました。2015年9月の関東東北豪雨では、常総市にお住まいの横田さんご自身も鬼怒川の決壊によって被災されています。
そのようなご経験をもとに、国・自治体、社会福祉協議会、NPO・NGOがそれぞれの立場でどのような役割を果たしたのか、緊急時・復旧時・復興時といった3段階に分けて、非常に具体的なお話をしていただきました。
現在は、地域レベルの防災・減災を目指し、避難所運営の訓練といった防災教育や、防災グッズセットの作成などの自主防災支援まで幅広く活動されています。
横田能洋さん(講師、認定NPO法人 茨城NPOセンター・コモンズ 代表理事)
第2部 多文化共生
つくば市は人口の約4%が外国人であり、全国的にみても外国人の多い都市というイメージがあります。
常総市はなんと人口の約9%が外国人であり、10人に1人が外国人という状況が近づいています。
”同じ地域に住む人間として、外国人の生活を何とか支援できないか”という思いから、横田さんは誰もが安心して暮らせる地域づくりに取り組み始めました。
日本人から見れば同じ「外国人」であっても、在留資格や日本語レベルなど個々人の事情により、解決するべき課題が異なってきます
特に就学の面では、言語・文化の壁によって教育を受ける機会が失われ、外国人の子どもたちが一人の人間として「将来の夢」を持つことが難しい状況が生じています。
そこで、茨城NPOセンター・コモンズでは、多文化保育を通じて就学前教育を行ったり、学校に通訳や日本語指導者を派遣するなどの支援を行っています。さらに就学した後も、日本語や勉強面のサポートに取り組んでいます。
田村憲司先生(司会、筑波大学生命環境系教授)
終わりに
今回の講座の事前申込は60名を超え、横田さんの素晴らしい講演には多くのコメント・質問が集まりました。
近年、毎年のように自然災害が頻発し、グローバル化によって外国人人口が増加している日本に住む私たちにとって、今回の講義は大変示唆に富むものでした。災害のような緊急時であっても国籍関係なく住民同士で支えあえるよう、平時の今から備えておく必要性を受講者に問いかける講座となりました。
問い合わせ先
このページに関するお問い合わせはつくば市役所 政策イノベーション部 持続可能都市戦略室です。
〒305-8555 茨城県つくば市研究学園一丁目1番地1
電話番号:029-883-1111
メールでのお問い合わせはこちら- 2021年6月21日
- 印刷する